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“戦争を知らない子供達”で生まれ、駅前街頭テレビの力道山に興奮し、帰り道で迷子になって泣きながら派出所のおまわりさんに家まで送られた幼児が、団塊の世代と呼ばれ泣いたり笑ったり、時には怒りながら青春を過ごした昭和の時代。
その終幕の年に先祖代々四百年の歴史に渡り一子相伝で受け継がれてさた坂家の十二代・高麗左衛門を襲名致しました。江戸初期の初代から昭和の十一代にかけて培われてさた伝統とその技術は七基の登り窯を通して、基本的にはほとんど変らずに今に伝えられてまいりました。
現代の大都会で生き、日本美術の源流にある美意識を日本画を通して学んできた私が、眼前に広がる豊かな自然の懐で育くまれた茶陶・萩焼と対面した時、進かな満月の中に兎の餅つきを夢見た想いを、強烈な現実を突付け土足で踏み掻乱してくれた月面映像。
そのテレビジョンがポケットの中に入ってしまう不思議さすら解明できずに土と葛藤している今という時が、確実に大きく動きつつある事を強く感じます。
二十一世紀も間近となり、すでに次の未知の空間の中へ旅立ち創造を膨らませている今、皆々様方のご教示を拝聴できれば幸いと存じます。
- 十二代 坂 高麗左衛門 -
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